2019-02-23
刺繍のメッセージ
よく利用している駅のその周辺でも、いつもと違う道を歩いてみると思わぬものに出会ったりします。

大宮駅東口側の商店街のメイン通りではない道をたまに歩くことがありますが、見たことのあるモノを発見。

少数民族モン族の刺繍のクッションカバーです。
タイに住んでいる時にチェンマイに旅行に行ったのですが、その時にもモン族の村に行ったことがあります。
暮らしの様子を刺繍した小物などが有名ですが、まさか、大宮でも見かけるとは・・・。

刺繍が素敵なので、うちではタペストリーなどにして飾っています。

モン族は長い間、山の自然に宿る精霊を信じ、山の斜面に焼畑で米やとうもろこしを作り、山の中で、自然とともに、山とともに生活していました。
そのため、このような絵柄の刺繍が多いのですが・・・
クルクルと丸めて売られていたので、色違いを・・・と買ったのですが、家に帰ってじっくり絵柄を見てびっくり。

あれ?

なんだか物騒な感じの様子ですが・・・。

調べてみると、モン族はベトナム戦争と同時期におこった政権争いのラオス内戦に巻き込まれ、ベトナムや中国が支援する政府側とアメリカの支援する反政府側とにわかれ、多くが反政府側の兵力に組み込まれ戦いました。
そのため、ラオスが社会主義となった1975年以降、多くの人々が難民として、隣国のタイに難民として流出したのです。
今では、多くのモン族の人たちが、難民キャンプを経て、アメリカ、フランス、オーストラリアなどに移り住んでいますが、現在でもタイ国内のターク県、ナーン県、チェンライ県、ピッサヌローク県、ペッチャブン県などに多く住んでいます。
モン(Hmong)族は、もともと文字を持たないため、こうしたモン族の歴史や民話などを、自分たちが得意とする刺繍であらわしました。
ラオスから逃れ、山の中を何日も歩き逃げる様子、国境のメコン川を竹を浮き輪代わりに両脇にはさみ国境のメコン川を渡りタイへ逃れる様子や、モン族の生活の様子(ライフシーン)を刺繍して、タイの難民キャンプで販売するようになりました。
文字の代わりに刺繍であらわすことで、民族の歴史や誇りなどだけでなく、モン族の伝統技術を次の世代に伝えていきました。
(アジアのフェアトレード雑貨 online shop 織り人「モン族の伝統文化と技法」より)
う~ん・・・。
あまりに何も知らず、軽い気持ちで買ってしまってゴメンナサイ

だけど、一針一針縫った大事なメッセージ。
海を越えて手元に来たのだから、飾り物ではなく、日用品として普段づかいにさせていただきます。
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